久しぶりに以前住んでいたところを通りました。
道はもちろん覚えていたけど、懐かしい気持ちが出てくるよりも住んでいたところと思えないほど景色が変わって見えました。
利用していたお店がいつも間にかなくなっていたり、別のお店に変わっていたり、オープンしたばかりだったお店が2年ほどで潰れていたり・・・。
がんばって続けているお店ももちろんありましたが、寂れている様子を見て、発展はないんだろうな、と感じました。
こんな土地によく数年住んでたもんだな、と思います。
伊勢菊理と出合わなければ住むことのなかった土地です。
嫌な思い出が蘇り、過呼吸やパニック発作が起こるのではないかと思いましたが、大丈夫でした。
伊勢菊理から逃げたあとの時間が少しずつ傷を癒やしてくれていたようです。
当時は逃げることもできませんでした。
逃げられたのは、ヤツが亡くなり洗脳が少しずつ解けてきてからです。
自分の人生をヤツに捧げないといけない、自分は無力で何もできないと思い込んでいました。
洗脳されていると、すぐに解除というわけにはいきません。
何度もヤツからされたことや言われたことがフラッシュバックし、その度に心が傷つき、生きる力がなくなっていきました。
それが少しずつ抵抗できるようになっていき、ヤツが夢に出て来て追いかけてきたときは逃げ切ることができました。
ヤツが夢に出てくることはこれが初めてでした。ヤツは非常に生に執着していました。
何がなんでも生きてやる、という執念がありました。
頭の中で繰り返されるヤツの言う事は「足を引っ張るな」「自分で考えろ」「金食い虫」「お前が働かないから養ってやってる」「ガンになったのはあんたのせい」等です。もちろんヤツの勝手な言い分です。
これに対して「うるさい」と言えるようになっていきました。
絶対服従から、自分の人生を取り戻していきました。
今は思い出しても悲しくなったり涙が出たりということはなくなりました。
悲しみや苦しみを吐ききったというのもあります。とにかく泣いて泣いて、時々パンチングをして感情を吐き出しました。
悔しい、腹が立つという気持ちはまだあります。
好き勝手やってまわりに迷惑をかけるだけかけて、人からお金を巻き上げて、借金して死んでいったヤツのことを許すことはできません。
伊勢菊理が人生で手に入れることができなかった名声、お金、地位、成功、承認欲求、、、私はそれを目的に生きているんじゃない。
自分の人生を全うする。やりたいことをみつけ全力で取り組む。それだけです。
伊勢菊理のような最低な人間と関わらないようにするには、自分が上にいくしかありません。
あの場所にはもう2度と足を踏み入れることはないと思います。これで一旦気持ちに区切りをつけ、前を向いて歩いて行きます。